『自意識と創り出す思考』
ロバート・フリッツ ウェイン・アンダーソン著
田村洋一 監訳 武富敏章 訳 Evolving
この本はあなたの人生を大きく変えるかもしれません。
この本で問題にしているのは自意識です。
自意識の問題をクリアした人は、
自分を証明したり、自分を弁護したり、
自分を評価したり、無理に何かになろうとしたり
する必要がなくなります。
自意識が邪魔をしなくなれば、
本当に大切なことにフォーカスして
人生を送ることができるようになるのです。
本当に大切なこととは
「人生において何を創り出したいのか」
ということです。
私たちは「嫌な思い込み」というものをもっています。
自分は頭が悪いとか、自分は勇気がないとか、
自分は消極的だとか、自分は才能がないとか、
そのような思い込みのことです。
本人が嫌だなあと思っているから
「嫌な」という形容詞をつけていますが、
嫌でなければ単なる思い込みです。
それはそれで良いのですが。
普通の人なら、
嫌な思い込みを克服したい、消したいと思うものですが、
本書ではそれは必要ないと書いています。
巷の自己啓発本では、
自分自身を肯定せよ(これを自己肯定感と言います)
と書いています。
嫌な思い込みを消して、
前向きでポジティブな自分になったように思い込め、
あるいは理想的な自分になったイメージをもて
(これをセルフイメージを作りだす、といいます)
などと書かれています。
またアファメーションという方法もあります。
これは自己肯定宣言とよばれるもので、
自分は〇〇のような人間である、
と自分自身に言い聞かせて、
自分の潜在イメージを書き換えるというものです。
しかし、よく考えてみたらわかりますが、
嫌な思い込みを理想的なものに書き換えるという作業は、
自分の心をごまかしているだけで、
何の意味もありません。
嫌な思い込みというものは変えられるものではないからです。
本書ではレディー・ガガの例を挙げています。
今や押しも押されぬ世界のトップスターである彼女でも、
未だに公演前は高校生の時の嫌な思い込みに苛まれて
オドオドして泣いてしまうこともあるそうです。
しかし、ステージに立ってしまえば
超一流のパフォーマンスを見せつけることは、
皆さんもご承知の通りです。
つまり、嫌な思い込みがあっても、
何かを成し遂げるのには関係ない、ということなのです。
嫌な思い込みを消さなくても、
自分が実現したいことを現実化できるということです。
自分のことをどう思ってるかという自意識は、
何かを作り出すこと、成果を出すこと、
成功することには、ほとんど関係がない、
何の影響も及ぼさない、ということです。
ネガティブに考えるな!
ポジティブに考えろ!
何事も積極的に考えろ!
自分はこんな人間ではない!
もっと価値があるんだ!
このように無理やり自己肯定するプロセスは無駄だ、
ということです。
創り出したい未来を現実化するには、
そんなこと(自意識)よりも大事なことがあるのだと
著者は言っています。
それが何かはぜひこの本を読んで
あなたが見つけてください。
婚活においても
自分のプライドや自分の理想ばかり優先して
自意識過剰になり、相手のことが見えなくなり、
失敗する人が多いものです。
婚活の第一の目的は結婚です。
結婚するというゴールを達成するのに
自意識は必要ありません。
一番良いのは、
客観的に見ている他人のアドバイスに従うこと。
例えば結婚相談所であれば
婚活コーディネーターや仲人さんと呼ばれる
プロのアドバイスに素直に従うことです。
そうすればまず間違いなく結婚できます。
ようは、現実を何も足さず何も引かず
そのまま素直に見て
(だから第三者の目、つまり婚活コーディネーターや
仲人さんの目が必要になってくるのです)、
結婚の合意がとれる行動をコツコツと積み上げていくこと。
これが極意です。
創り出したい未来を思い描く。
次に、現在の自分の状態を客観的に観る。
自意識は必要なし。
すると、未来と現在の間に「構造」が生まれ
不均衡を是正しようとエネルギーが生まれ
あなたを動かすことでしょう。